前回の記事では、自分で手軽に書ける「自筆証書遺言」について解説しました。費用がかからない点が魅力ですが、「書き方のミスで無効になるリスク」や「紛失・偽造の心配」が常に付きまといます。
そこで、一生に一度の確実な財産継承のために、行政書士がもっとも強くおすすめするのが「公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)」です。
この記事では、公正証書遺言のメリット・デメリットから、具体的な作成手順、必要書類や費用までをわかりやすく解説します!
1. 公正証書遺言とは?3つの絶大なメリット
公正証書遺言とは、法律のプロである「公証人(こうしょうにん)」が、遺言者から遺言内容を聞き取り、法律的に完璧な書面として作成する遺言書です。公証役場という国の機関で作成・保管されます。
自筆証書遺言と比べて、以下のような絶大なメリットがあります。
- 法律的な不備で無効になるリスクがゼロ
公証人が作成するため、法律の形式ミスで遺言が無効になることは絶対にありません。 - 紛失・偽造・破棄の恐れが一切ない
遺言書の「原本」は公証役場に半永久的に厳重保管されます。手元の控え(正本・謄本)を失くしても、再発行が可能です。 - 亡くなった後の手続きがスピーディー(検認が不要)
自筆証書遺言の場合、亡くなった後に家庭裁判所で「検認(けんにん)」という数ヶ月かかる手続きが必要ですが、公正証書遺言なら検認なしで、すぐに銀行解約や不動産の名義変更が可能です。
2. 唯一のデメリットは「費用」と「手間」
メリットばかりに見える公正証書遺言ですが、以下のデメリットもあります。
- 作成費用(手数料)がかかる:公証人への手数料や、必要書類の集計に費用がかかります。
- 証人(2人)が必要:作成時に、遺言内容を知られても問題のない「証人」を2人用意しなければなりません(※推定相続人などは証人になれません)。
しかし、後から数千万円〜数億円の財産を巡って家族が揉めるリスク(泥沼の遺産分割調停など)を考えれば、数万円の手数料は「非常に安い保険料」と言えます。
3. 公正証書遺言を作る5つのステップ
公正証書遺言は、いきなり公証役場に行ってもその日には作れません。一般的には以下の手順で進めます。
| ステップ | 具体的な作業内容 |
|---|---|
| ① 財産と相続人の把握 | 「誰に」「どの財産を」渡すのかを整理します。不動産の名義や、預貯金の口座情報を洗い出します。 |
| ② 必要書類の収集 | 遺言者の戸籍謄本、財産をもらう人の住民票、不動産の登記事項証明書や評価額がわかる書類(名寄帳など)を集めます。 |
| ③ 公証人との事前打ち合わせ | 公証役場に連絡し、必要書類を提出して「遺言の原案」を作成してもらいます(通常数回やり取りします)。証人2人もこの段階で手配します。 |
| ④ 公証役場での当日作成 | 遺言者、公証人、証人2人が揃い、公証人が遺言書を読み上げます。内容を確認後、全員が署名・押印して完成です。 |
| ⑤ 遺言書の保管 | 原本は公証役場に保管され、手元には「正本」と「謄本」を持ち帰ります。 |
4. 作成にかかる費用(公証人手数料)の目安
公証人に支払う手数料は、「遺言によって財産をいくら、誰に渡すか(受け取る人の数と金額)」によって法律で細かく決められています。
例えば、妻に3,000万円、長男に1,000万円を相続させる場合、基本手数料の目安は合計で約5万円〜7万円程度になります。(これに加えて、数千円の謄本代などの実費がかかります)
5. まとめ:スムーズな遺言作成は行政書士にお任せください
公正証書遺言は非常に確実な方法ですが、「必要書類を集めるのが面倒」「証人2人を誰に頼めばいいかわからない」「公証役場との専門的なやり取りが不安」という壁にぶつかる方が非常に多いです。
「残された家族を困らせたくない」という大切な想いを、プロの力で確実な形にしませんか?まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。



コメント