行政書士試験 重要判例

行政書士試験

【行政書士試験】憲法の最重要判例「尊属殺重罰規定違憲判決」をわかりやすく解説!

行政書士試験の憲法において、絶対に落とせない超重要判例の一つが「尊属殺(そんぞくさつ)重罰規定違憲判決」です。

「名前は聞いたことがあるけれど、中身や違憲になった理由がいまいちピンとこない…」
「試験ではどこが狙われるの?」

そんな受験生に向けて、今回はこの歴史的な判例の「事案(背景)」から「最高裁の判断(判旨)」、そして「試験対策のポイント」までをスッキリわかりやすく解説します!


1. どんな事件だったの?(事案の概要)

むかしの刑法200条には、「尊属殺(自分の親や祖父母などを殺すこと)」は、通常の殺人罪(刑法199条)よりもはるかに重く処罰するという規定(尊属殺重罰規定)がありました。

  • 普通の殺人罪: 死刑、懲役(3年以上)
  • 尊属殺罪: 死刑 または 執行猶予がつかない無期懲役のみ

そんな中、あまりにも残酷で非道な父親から、長年にわたって心身ともに激しい虐待(性的虐待を含む)を受け続けていた女性が、耐えかねて父親を殺害してしまうという悲劇的な事件が起きます。

女性には同情すべき点が非常に多く、裁判官も「できる限り刑を軽くして、執行猶予をつけてあげたい」と考えました。しかし、当時の刑法200条をそのまま適用すると、どれだけ刑を減軽しても構造上、絶対に執行猶予をつけることができないという法律の壁が立ちはだかったのです。

そこで、「実の親を殺したからといって、一律にここまで重く処罰する法律は、憲法14条1項の『法の下の平等』に反するのではないか?」という点が最高裁判所で争われることになりました。


2. 最高裁判所はどう判断した?(判旨のポイント)

最高裁は、この尊属殺重罰規定に対して「違憲(憲法違反)」という歴史的なジャッジを下しました。最高裁が「法律が違憲である」と宣言したのは、日本の司法史上これが初めてのことです。

最高裁の論理のステップは以下の通りです。

① 親を敬うこと(尊属の尊重)自体は合憲

まず最高裁は、「親や祖父母を大切にし、敬う」という動機から、普通の殺人より尊属殺を重く処罰すること自体は、「直ちに不合理な差別とはいえない(=目的は合憲)」としました。

② だけど、重くしすぎ!手段が不合理(ここが違憲)

目的はよくても、その「手段」が行き過ぎていると指摘しました。
普通なら執行猶予がつくような同情すべきケースであっても、死刑か無期懲役しか選べないというのは「あまりにも厳しすぎて不合理な差別である」と判断したのです。

【最高裁の結論】
尊属殺の規定は、目的は正当であっても、その差別(重罰化)の程度が極端に不合理であるため、憲法14条1項に違反して無効である。


3. 行政書士試験対策!ココが狙われるチェックポイント

試験で問われるのは、最高裁の「言い回し」や「ロジック」です。以下の3点は必ず暗記しておきましょう!

Check 1:「目的」は違憲ではない!

試験のひっかけ問題で「尊属を尊重する目的自体が不合理で違憲とされた」と出たら×(バツ)です。

  • 目的(尊属の尊重): 合憲(尊属殺を重くすること自体は全否定していない)
  • 手段(重罰の程度): 違憲(死刑・無期懲役のみはやりすぎ)

Check 2:憲法14条1項に違反する!

この判例がベースにしているのは憲法14条1項(法の下の平等)です。条文との紐付けを明確にしておきましょう。

Check 3:初の「法令違憲」判決

冒頭でも触れましたが、最高裁が「国会が作った法律を違憲」とした記念すべき第1号の判例です。判例史の常識としても重要です。


4. まとめ:メリハリをつけて覚えよう

尊属殺重罰規定違憲判決は、一見重々しいテーマですが、要点を絞ればとてもシンプルです。

  1. 親を敬うために重くするのはOK(目的=合憲)
  2. でも、執行猶予もつけられないほど重くしたのはバツ(手段=違憲)

この「目的と手段のバランス(比例原則)」の考え方は、他の憲法の判例を読むときにもめちゃくちゃ役立ちます。

記述式や多肢選択式で「不合理な差別」「目的の正当性」といったキーワードが出てきても焦らないよう、しっかり頭に定着させておきましょう!

受験生の皆さん、一歩ずつ得点源を増やしていきましょう!応援しています!

コメント